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サポート

恥ずかしい話だが、私の家族はパソコン音痴ばかりである。特に酷いのがオヤジと弟。時折電話が掛かってきてあれこれ尋ねられるのだが、電話での的確な指示というのが、これまた結構難しい。
何故かといえば、私が基本的にマックユーザーで、私以外はみなウィンドウズだからという点と、彼らは笑ってしまうほどほとんど知識がなく、パソコンの仕組みを理解してないことに尽きる。
先日も弟から電話が掛かってきた。
「パソコンが起動するときの音を消したいのだが。」とか、
「オーエスって何?」とか、
「イー・ピー・ソンっていうプリンターが動かないのだが・・。」とか、これは悪い冗談ではなくて、事実なのだが信じてもらえるだろうか。
あまりにも質問の内容が酷いというか、基本の部分から膨大な説明をしないと正解にたどり着けないであろうという前途多難さが容易に想像でき、最初から説明をする気が萎えてしまうのである。いったい自分のパソコンに入っているOSのバージョンやOSという言葉さえ判らない人間に、どうしてこの先のソフトの動かし方とか、印刷の仕方を教えることができるというのだろう。ほんとに仕事で使っているのか。
いやいや、ちょっと視点を変えてみよう。実は、私だって大した知識があるわけではない。ただ、昔から趣味的にパソコンを触っていた連中に比べ、彼らは業務上しかたなくパソコンを使わざるを得ないという不幸をそもそも背負っている。彼らにとってそれは、仕事上いやいやつき合っている、のみこみの悪い上に生意気で、できれば使いたくない部下のような存在なのだろう。パソコンにご親切に付いている膨大なマニュアル自体、拡げて読もうという意欲さえ失っているようで、はた迷惑なことに、安易に私にヘルプを求めてくるのである。あいにくこちらも手元にウィンのパソコンはなく(わざわざ買う気もしないが、業務では使っている。)、操作を思い出しながら答えるしかない。悪いタイミングだと川で竿を振っているときにもヘルプ電話が掛かってくることがある。こちらの気分は台無しである。最近も休日の朝、弟から電話が掛かってきた。相変わらず印刷が出来ないようなのだ。しかし、私も寝てたのを起こされて不機嫌だったという不幸が重なり、ついにさじを投げた。「メーカーのサポートへ電話しろ。俺にはわからん。」と答えたのである。弟の家に出かけて設定を色々みてやってもいいが、離れているし、私も用事がある。ものには限度というものがあるのだ。
ここまで来て、パソコンや周辺機器のユーザーサポートが非常に大変で、コストが掛かるのが何故かという理由がようやく判った気がする。個別の不具合を理解し、問題の解決に至るまでには、実に時間が掛かるのだ。結局は日本語が話せる従業員の時間単価が浪費され、サポート側のスキルを上げねばならないし、人件費ばかり跳ね上がるのである。そして、パソコンがどのようなメカニズムで動いているのかという基本的知識がまったく欠如している、無知蒙昧なちんぷんかんぷんユーザーに手取り足取り教えることの大変さはやってみないと分からないだろう。(いや、細かいことをいえば、ある程度分かっている人でさえ、分からない不具合には出会うことがしばしばである。)しかし、これは「簡単に使える」とか「分かりやすい」というイメージ戦略を行っている各ハード、ソフトメーカーの責任である。コスト戦略からだけ考えれば、メーカーの本音としては「基本的知識の欠如した人は買っては行けません」くらいのことは思っているに違いない。

真のパーソナルコンピューターが、「誰にでもわかりやすく、操作しやすいもの」と定義できるなら、その出現はもっともっと先のこととなるだろう。今のパソコンで十分ではまったくないし、あまりパソコンに過大なことを期待しても駄目ってことに誰もが気づくべきだろう。

というわけで愚痴ってしまいました。お恥ずかしい。

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Comments

自己レス。
結局今日出張サポートに出かける羽目に。
なんとプリンタケーブル(USB)を変なところに挿してました(笑)。1分で終了。

Posted by: Orita | 2005.04.03 05:07 PM

お疲れ様でした。
そういう事もあるのでしょう。
私も似たようなことをしでかさないとは限りませんし・・・(^^;

Posted by: Jose | 2005.04.03 08:14 PM

しかし身内の恥をさらしてるみたいでミットモナイ話です。実は私が出かける前にオヤジがサポートに行ったらしいのですが、間違った配線に気が付かなかったらしいという悲しい余談もあったりして・・・。
もっともっとコンピューターは初心者にもやさしいようにしないといけないです。あれもできるこれもできるじゃなくて、むしろ昔のワープロ専用機のような機能限定版のほうがシンプルでよかったのではないかという気もしますねえ(^^;)。

Posted by: Orita | 2005.04.04 12:40 AM

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